4. まとめ
 本研究は,大学生テニスプレーヤーが小学生時代においてどのような環境でテニスをしていたか、どんなトレーニングをしていたのかを明らかにし、小学生時代におけるテニス指導のあり方を含め、大学生テニスプレーヤーのよりよい指導を行うための基礎資料を得ることが目的であった。

 大学生テニスプレーヤー131名を対象にしてアンケート調査を行った。
 主な結果は以下の通りであった。

1)両親は勝ちにこだわり、練習を行う際、小学生の気持ちをあまり尊重していない傾向が見られた。
2)コーチは将来を見据えた指導という点で問題があるように見受けられた。
3)コートの使用など比較的テニスクラブの協力が得られているようであった。
4)試合で学校を休む問題は、テニス協会や大会主催者も交えて考えるべき問題であるといえる。
5)小学生はメンタル面に多くの問題を抱えながらテニスを行っている様子が見て取れた。
6)練習はグランドストロークが中心で、ダブルスよりもシングルスを重視していた。

 これらの結果から、小学生のテニスの指導における問題点がいくらか明らかになり、指導法を含めて小学生のテニスのあり方を再考する必要がある部分が明らかになった。

引用・参考文献/URL
1. ブランデル,N著 海野孝,山田幸雄,植田実共訳(1999),テニス―トッププレーヤーへの道―,大修館書店
2. 海野孝,山田幸雄,植田実,高木宏己,宮尾英俊(1991),テニスのタレント発掘心理テスト作成に関する研究,日本オリンピック委員会スポーツ医・科学研究報告,119-128
3. 海野孝(1990),テニスにおけるタレント発掘に関する文献的研究及び一流選手のコーチに対する面接調査,日本体育協会スポーツ医・科学研究報告,87-91
4. 黒須充,海野孝,山田幸雄(1987),民間テニスクラブにおけるジュニア育成に関する調査研究,文部省科学研究費報告書,1-18
5. 日本テニス協会編(1998),テニス指導教本,大修館書店
6. USTA編(1995),Coachinng Tennis Successfully,Human Kinetics