松崎賢士郎さんの論文が武道学研究にアクセプトされました。本研究では，大学剣道選手の基本的な反応特性を明らかにするとともに，応じ技による打突動作を用いた選択反応課題における反応時間や尚早反応および誤反応の出現率に着目しました．レギュラー群は，素早い全身反応を可能にする身体特性によって，いつでも応じ技の主動作（本反応）を開始できる状態を保ち，適切な機会まで尚早反応を示さずに待てる反応戦略を用いることができ，準レギュラー群は，レギュラー群と比べて単純な全身反応の素早さに劣ることから，打突機会に至る前に尚早に反応してしまう確率が高いので，効果的な反応戦略を習得するために，素早く全身的な動作を開始できる能力，および意図的に待つ技能を向上させる必要があることが示唆されました．

松崎賢士郎，有田祐二，鍋山隆弘，小野誠司，木塚朝博
『応じ技に対する反応戦略における剣道競技水準間の相違』
武道学研究，2024