論文受理
吉村悠成先生の論文がThe Journal of Physiology誌にアクセプトされました。
本研究は、過換気によって誘発される動脈血二酸化炭素分圧の低下が、安静時の眼球運動に及ぼす影響を検証したものです。対象者は、3つの呼吸介入条件(自由呼吸を行う条件:control条件、過換気を行い動脈血二酸化炭素分圧が低下する条件:hypocapnia条件、過換気を行うが動脈血二酸化炭素分圧は正常に保たれる条件:normocapnia条件)の前後で、静止画像を自由に観察するfree-viewing課題と、呈示された視標と反対方向へできるだけ早く視線を向けるanti-saccade課題を実施しました。
その結果、hypocapnia条件では、動脈血二酸化炭素分圧の指標である呼気終末二酸化炭素分圧が大きく低下し、それに伴って脳血流量も顕著に低下しました。さらに、hypocapnia条件において、free-viewing課題中の視線探索行動の低下が認められ、anti-saccade課題ではanti-saccade潜時の有意な遅延が示されました。
以上の結果から、過換気によって生じる動脈血二酸化炭素分圧の低下は、安静時における眼球運動機能を障害する可能性が示されました。
Yusei Yoshimura, Tomoka Sagawa, Seiji Ono, Takeshi Nishiyasu, Naoto Fujii 『How breathing disrupts vision: hyperventilation-induced hypocapnia impairs oculomotor responses in resting humans』
The Journal of Physiology, in press. 2026.