我々筑波大学体育系構成員は、21世紀地球規模課題の解決と人類の幸福に向け、体育・スポーツ・健康面から積極的に貢献すべく、以下の使命を果たしていきます。
学群と大学院前期の連動的な教育体制のもと、また社会人へのリカレント教育の中で、課題解決型学習やインターンシップなどの実践的教育を通して、体育・スポーツ・健康を始めとする様々な現場での課題解決能力を備えたリーダーを養成する。
深い専門的な知識・理解力と学際融合能力を併せ持った研究者・高度専門職業人の養成をグローバルな視点を持って推進することで、体育分野におけるわが国の大学院博士後期課程教育を先導する。
体育・スポーツ教育を高度に実践することで、健やかな身体・豊かな心・逞しい精神を育み、筑波スタンダードの掲げる「世界に通用する知性・人間性・逞しさを備えたグローバル人材育成」に貢献する。
スポーツの価値と倫理に関する人文社会学的研究を踏まえて、日本独自の身体文化と武道・スポーツの諸特徴について研究し、その国際的発信を推進する。
体育・スポーツ・健康に関する幅広い基礎研究・理論研究を基盤にして、教育現場に寄与する多様な領域の実践的研究を推進する。
「国民の健康体力の増進」という国の施策を先導する使命を全うするため、最先端の学際融合的な研究としての「健康・スポーツ科学研究」を推進する。
競技力向上に関する研究、その研究成果を生かした競技実践・指導実践、そして指導者養成が高度なレベルで三位一体となって機能する高度競技力強化拠点として、わが国の競技力向上に寄与する。
スポーツ医科学の研究成果を活かした先進的な健康支援策を世界の人々に提供するとともに、医療機関及び地域社会と連携した健康増進体制を創造する。
学会運営活動など学術面での社会貢献を積極的に行うとともに、体育・スポーツ・健康科学の総合的な研究成果を地域社会に還元し、ライフステージに応じた教育支援、生涯スポーツ推進支援、競技力向上支援に貢献する。
以上の9つのミッションについて、筑波大学体育系がそのハブになって産官学の連携を構築し、成果をより豊かなものにするための革新的アイデアを継続的に打ち出す。
スポーツ界最大の祭典オリンピック・パラリンピック競技大会が、2020年、東京で開催されることになった。今後は、この2020年を目標に、日本のスポーツ界が大きく動くことになる。そして、スポーツのみならず体育や健康に対する人々の関心が大きく高まる時代を迎えることになるであろう。一方で、来年度には、国立大学の第二期中期目標・計画が終了し、筑波大学においても次の2016年度~2021年度の第三期中期目標・計画が立てられることになる。
このような状況の中にあって筑波大学体育系は、2020年に向けて教育・研究・競技・社会貢献の各領域に関する中期的目標を掲げ、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功へ積極的に貢献していくとともに、社会での体育・スポーツ・健康の価値を高めることへの貢献を様々な面から積極的に果たしていく。これらの目標の達成は、『筑波大学体育系ミッション』の実現へ、2020年に止まらず、2020年以降も継続的な力を与えることになるであろう。
(2014年7月制定)
教育に関する目標 | 教育に関する目標を達成するための具体策 | ||
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Goal 1 | 体育分野での国際的人材養成機能を強化して海外で活躍する人材を多数輩出させる | Plan 1-1 | つくば国際スポーツ・アカデミー(TIAS)の実施 |
Plan 1-2 | スポーツ国際開発学共同専攻(修士)の設置と実施 | ||
Plan 1-3 | 国際的人材育成のための学群・AC入試制度の検討 | ||
Plan 1-4 | 体育系インターナショナル・スペースの設置 | ||
Goal 2 | 教員養成機能を強化して教育界へ有為な人材を多数輩出させる | Plan 2-1 | 教員採用試験に対する支援の充実化 |
Plan 2-2 | 文科省・教育委員会・OBとの連携の強化 | ||
Plan 2-3 | 教員養成に関する学群-大学院博士前期課程の一貫教育システムの検討 | ||
Plan 2-4 | 現職教員のリカレント教育の充実化 | ||
Plan 2-5 | 高等教育における体育指導者養成に関する共同専攻(博士)の設置と実施 | ||
Goal 3 | 体育分野における総合的な人材養成機関の確立を目指す | Plan 3-1 | 学群・大学院における人材養成パスウエイの整理と明示 |
Plan 3-2 | 人材養成における新たな強みを出す教育組織の検討 | ||
研究に関する目標 | 研究に関する目標を達成するための具体策 | ||
Goal 4 | 国際的な研究発信力を引き上げる | Plan 4-1 | すべての領域で国際誌への投稿の促進 |
Plan 4-2 | 体育系のホームページ・印刷物などの英語化 | ||
Plan 4-3 | 教員・院生の海外派遣と教員のサバティカルの促進、海外研究者の受け入れの促進 | ||
Plan 4-4 | 国際化に関するサポートシステムの整備 | ||
Goal 5 | 国レベルの競技力向上に関するスポーツ科学研究の拠点形成を図る | Plan 5-1 | チーム「ニッポン」マルチサポートなどの研究開発事業の推進 |
Plan 5-2 | 産官学の関連外部機関との連携の強化 | ||
Plan 5-3 | オリンピック・パラリンピック競技に関する研究・強化拠点構築の検討 | ||
Goal 6 | 健康・スポーツ科学に関する全国級研究拠点の形成を図る | Plan 6-1 | ヒューマン・ハイ・パフォーマンス研究プロジェクトの推進 |
Plan 6-2 | UCI・ボルドー大・ラフバラ大などの海外有力大学・研究機関との連携の強化 | ||
Plan 6-3 | 研究センターに関する組織や人事体制の検討 | ||
Plan 6-4 | 全国共同利用・共同研究拠点の認定取得 | ||
競技に関する目標 | 競技に関する目標を達成するための具体策 | ||
Goal 7 | オリンピックを始めとする国際競技大会で活躍する学群生・院生アスリートを多数輩出させる | Plan 7-1 | 国際レベルアスリート育成のための学群・AC入試制度の検討 |
Plan 7-2 | 国際レベルアスリートへの総合的支援プログラムの研究開発と実施 | ||
Goal 8 | オリンピックを始めとする国際競技大会で活躍する監督・コーチ・トレーナー・アナリストなどの指導スタッフを多数輩出させる | Plan 8-1 | 関連の大学院専攻・コースにおける授業の充実化 |
Plan 8-2 | NFなどの関連競技団体との連携の強化 | ||
Plan 8-3 | 指導者を対象としたセミナーや海外研修の実施 | ||
Goal 9 | 多くの運動部を学生スポーツ界でトップレベルの位置に定着させる | Plan 9-1 | 食堂などの食環境の改善 |
Plan 9-2 | トレーニング場などのトレーニング環境の改善 | ||
Plan 9-3 | TSAによる運動部支援の充実化 | ||
Plan 9-4 | ADの設置と実施・検討 | ||
社会貢献に関する目標 | 社会貢献に関する目標を達成するための具体策 | ||
Goal 10 | 東京オリンピック・パラリンピックの成功に寄与する社会的活動を活発に展開させる | Plan 10-1 | オリンピック教育プラットフォーム(CORE)の活動を通したオリンピック教育・研究活動の推進 |
Plan 10-2 | 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の活動への協力 | ||
Plan 10-3 | 学群生・院生のボランティア活動の促進 | ||
Goal 11 | 地域への貢献活動を活発に展開させる | Plan 11-1 | 茨城国体に向けた茨城県ジュニア選手育成強化プログラムの推進 |
Plan 11-2 | 健康増進支援、生涯スポーツ推進支援、東日本大震災被災者支援に関する地域貢献活動の推進 | ||
Plan 11-3 | つくば市とのスポーツの連携推進に関する協定の締結と実質化 | ||
Plan 11-4 | 茨城国体に向けての各種活動への協力 |