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抄録(大藏倫博,日本肥満学会,2005)


減量中の有酸素性運動が肥満男性の血清ホモシスティン濃度に与える影響−The SMART Study−


大藏倫博,中田由夫,大河原一憲,沼尾成晴,片山靖富,松尾知明,田中喜代次

【目的】血中総ホモシスティン濃度(tHcys)は冠動脈疾患の発症と強く関連するこ とが報告されているが、食事・運動療法による体重の減量(以下、減量)がtHcysに与える影響は不明である。本研究では、減量がtHcysに与える影響および減量方法(食事制限のみvs. 食事制限と運動)の違いがtHcysに与える影響を検討した。【方法】重篤な疾患を有しないBMI 25-42の肥満男性48名(平均年齢49歳)を対象とし、無作為に2群(食事制限群と食事制限+運動群)に分けた。1日の摂取エネルギー量を1680 kcalに設定し、食事制限+運動群では週3日の有酸素性運動(200 kcal/日)をおこなった。測定項目は、身長、体重、体脂肪率、体脂肪分布(内臓脂肪面積、皮下脂肪面積)、血圧、コレステロール、血糖、インスリン、ヘモグロビンA1c、tHcys、葉酸、ビタミンB6、B12濃度などとした。【成績】食事群のtHcysは減量介入中に変化しなかったが、食事+運動群では有意に減少した(-2.3 μmol/L、p<0.05)。減量前のtHcysおよび減量にともなうtHcysの変化量をそれぞれ目的変数とした重回帰分析をおこなったところ、減量前のtHcysはインスリン濃度、現在のタバコの本数、ビタミンB6濃度により全分散の48.2%
が説明されることがわかった。減量にともなうtHcysの変化量は、体重の減少量によってのみ有意に説明された(全分散の13.4%を説明)。高ホモシスティン血症(Hyperhcys: 15 μmol/L以上)者と正常者に分けたところHyperhcys者では有意に減少した(-3.6 μmol/L、p<0.01)のに対し、正常者では有意な変化がみられなかった。【結論】減量期間中に有酸素性運動を加えることでtHcysが低下する可能性が示唆された。この傾向は、Hyperhcys者で顕著であった。


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