リコピン・クリプトキサンチンともに、黄色・橙色・赤色を呈すカロテノイド(カロチノイド)という色素の一種。最も有名なカロテノイドはにんじんやほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるカロチンで、リコピンやクリプトキサンチンはカロチンの仲間である。リコピンはトマト、すいか、柿などに含まれ、とくにトマトに多い。一方、クリプトキサンチンは卵やみかんに多い。クリプトキサンチンは体内でカロチンと同様にビタミンAに変換されるが、リコピンはビタミンAには変化しない。
近年、カロテノイドが生活習慣病予防に有効であると注目されている。なかでもリコピン・クリプトキサンチンの発ガン抑制作用に大きな関心が寄せられている。とくに、生体防御因子として、老化の原因の一つとされている体内での活性酸素の発生を阻害する抗酸化作用(カロチンより強力とされる)が期待されている。